木の持つ温もりをそのままに、木目も美しい不燃木材

不燃木材とは

不燃木材は防炎剤などの薬剤を浸透させて難燃化させた木材です。

常に火事の危険がつきまとう木造住宅を火災から守る不燃木材は、ホウ酸系・リン酸系 などの薬剤を内部に染みこませて乾燥させた木材で、耐火性能に優れた建築材料です。 2000年施行の改正建築基準法で、木材でも防火性能などが一定の基準を満たせば 「不燃」として使用許可される性能規定が導入されました。 普通に考えれば木材といえば燃えるもので、それまでは建材としての木材が不燃 扱いになることはありませんでした。 焚き火では落ち葉や木を燃やしますし、バーベキューでは木、あるいは炭を燃やして お肉を焼きます。 火事の起こった住宅を見ればほとんどが木造で、山火事では地面に生えている まだ瑞々しい樹木でさえ燃えてしまいます。 木は燃える物で木造住宅は火事の危険があるというのがみんなの共通認識で、 それは何も間違っていないまぎれもない事実です。 ですが木材に加工を施し難燃化することで不燃扱いすることができるようになりました。 建築材料のうち不燃性能に関して、法令で定める技術的基準に適合して国土交通大臣 の認可を受けたものは不燃として認められるようになったのです。 技術的基準は建築材料に通常の火災による加熱が加えられた場合、燃焼しないこと、 防火上有害な変形、融解、亀裂、その他の損傷を生じないものであること、 避難上有害な煙またはガスが発生しないものであること、の条件を満たすことです。 つまり火災でも燃えない、大きく損傷しない、有害ガスや煙を発生させないことが 条件で、その性能と耐久性によってさらに不燃・準不燃・難燃に分類されます。 火災現場相当の約750度の熱を加えた際の総発熱量で分類されますが、 20分間熱しても基準値以下の場合は「不燃」に、10分間で「準不燃」、 5分間の場合は「難燃」と認定されます。 火事が起きても燃えなければ木材であろうと不燃、そう認められるのは建設業界 にとってはよい話で、それまでは不可能だったことも可能になったのです。 木材を加工して難燃化するためにただの木材よりも製造に手間と時間がかかり値段 も高くなりますが、人命には変えられません。 国によっては人の命は安く、高価な建材を使って災害に強い家を建てる位なら何人 かにはそのまま死んでもらったほうが手間もかからず安上がりだ、という考えも ありますが、日本ではそう考えることはありません。 まずは人命優先で、人の命を守るためなら多少見た目が悪くなっても頑丈なものを、 高価な材料であろうと惜しみなく使って死傷者の数を少なくすることを考えます。 安い木材で建築すると火事になったときに多くの死傷者が出るというのであれば、 冷たい印象を与えてしまうとしてもコンクリートで頑丈に建物を建築し、 どうしても木材で家を建てたいというのであれば、木材よりも値段は高いけれど 火事の心配がずっと低くなる不燃木材で木造住宅を建てます。 そうまでしてみんなが火事を恐れるのはこれまでの歴史の中でさんざん炎に大切 な物を焼かれてきたからで、自分の命だけでなく隣人の命、人の命だけでなく財産 や想い出までもを焼き尽くしてしまうからです。 恐ろしい火災は起こさないように注意するのが一番ですが、それでもまんがいちに 備えて被害を最小限に食い止められるよう、木造住宅では不燃木材を使用するという 予防策を講じるべきでしょう。